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会社設立に関するQ&A

責任に関する疑問

 

法人を設立したら会社と個人の責任問題はどうなるのか?

会社を設立することによる責任についてまとめると以下のようになります。

 

有限責任

会社形態:株式会社、合同会社(LLC)、有限会社、合資会社の一部

社員は、出資した金額内だけの責任を負います。そのため、もし会社が負債を抱えて倒産した場合、その負債については出資金額分までの返済責任しかありません。

例えば、AさんとBさんが併せて800万円出資したとして、資本金800万円の株式会社を設立しました。この会社が2000万円の負債(例えば、金融機関からの借入や仕入先に対する支払等)をかかえて倒産すると、AさんとBさんの責任範囲は出資した800万円のみです。1200万円は個人的に責任を負いません(連帯保証を個人的につけた場合などは別です)。また当然ですが、会社が倒産すると出資した800万円は戻ってきません。

 

無限責任

会社形態:合名会社、合資会社の一部

社員は、会社の債務に全面的に責任を負います。そのため、会社の負債は全額責任をもって返済する必要があります。

例えば、AさんとBさんが併せて800万円出資したとして、資本金800万円の株式会社を設立しました。この会社が2000万円の負債(例えば、金融機関からの借入や仕入先に対する支払等)をかかえて倒産すると、AさんとBさんの責任範囲は出資した800万円のみならず、残りの1200万円に対しても責任を負います。そのため、無限責任が必要な会社形態はほとんど活用されなくなってきています。

 

会社を設立するという時は、株式会社か合同会社のいずれかと考えておけばよいです。

次回は、会社設立に関するQ&A~従業員に関する疑問を紹介します。

 

利木貴志