もしあなたが、
①年収2000万円
②働く時間は1日3時間
③好きな人と好きな時に好きな場所で働ける
そんな環境を仮に望んだとして、
一番達成が難しいというか、手順を誤りやすいのが③かなと思います。
③のような環境を作るには、
お客さんなり、従業員なり、外注先なり、先輩後輩なり、友人なり、
「人を正しく選ぶ」ということが重要な要素の一つだと思うのですが、
我々日本人は気遣いの国民性ですから、自分の意志に少々反しているぐらいであれば「ノー」とは言わないわけです。
でも、自分を取り囲む環境の中には、
「ちょっとすいません」「お忙しいところすいません」てな感じで、
少し考えればわかることなのに、昼夜、曜日を構わず連絡してくる人も
少なからずいます。
程度問題ですが、
こういう人に対しても心穏やかに対応できるのであれば、
あえて口出しすることはないのですが、
そうでないなら、早めに「ノー」ときっぱり言っておくべきですね。
でもできない。
そんなことはわかっているけどいざとなると言えない、
という人もたくさんいると思います。
では、この「ノー」と言えないのは、国民性だけが原因なのでしょうか?
違います。
たくさんの起業間もない方々をみてきましたが、
むしろガンガン「ノー」と言いそうなタイプです。
でも実際「ノー」と言わない(言えない)。
これはどうしてか?と俯瞰して考えてみると、
共通する要因っぽいものが一つあります。
それは、収入の土台がないことです。
収入の土台とは、
例えばもし来月大震災が起こっても、システムトラブルがあっても、
そんなイレギュラーなことではなく、単純に注文の電話が1か月鳴らなくても、
自分の口座に振り込まれる定期的な収入のことで、
おカネといえばおカネですが、ただのおカネではなく、
定期的に入る「確定した」おカネということです。
これがあると、
おカネの不安をぐっと減らしてくれるので、
気の進まない仕事や付き合いは断ることができますし、
少なくても断ることもできるという選択肢をもつこともできます。
選択肢があるのは大きいですよね。
なにも、
・アマゾンプライムみたいな継続課金
・税理士みたいな士業の顧問報酬
みたいなキッチリしたものではなくても、
・信頼関係あるお客さんからのある程度まとまった毎月の収入
・自身がサラリーマンを続けているならその給与収入
・配偶者の給与収入
・投資からの収入
みたいなものでもOK。
これらも、もちろん絶対に0にならないという訳ではないけど、
普通よりも確定度の高いおカネであることは間違いないですよね。
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このことについて、
収入の土台になるものを作ったほうがいいですよ、
という言い方はしないですが、
・継続課金にできないですかね?
・継続課金も取り入れるとより盤石じゃないですか?
ってな話を、お客さんとすることがあります。
すると、急にテンションが下がるというか、明らかに勢いが下がるひともいて、
それが、
・まずは何が何でも自分の考えている感じでやりたい、そうでなければ気が済まない
という感じなら選択の問題ですし、選択するということは意思があるということなわけで、
究極今回の話よりももっと大事なことだと思うので、全然よいのですが、
そうではなくて、
・そういう業界じゃないので
・日々の日常業務の方が忙しくて
という感じだとちょっと気になります。
収入が不確定なのは仕方がないと、
ほぼ100%はじめから受け入れちゃっている感じがするからです。
でも、弁護士や税理士のような士業はそうではないですし、
エステなんかでも、その都度払いではなく「健康維持プラン」という会員制にして、
定額を自動課金しているところもあります。
こういうのはリラクゼージョンとか歯医者とかでもできそうです。
こんな感じで、定期的にお客さんに利用してもらう分野のビジネスだったら、
継続課金は導入しやすいと思うのですが、どうでしょう?
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意識的か無意識的かはわからないですが、
実際起業した人の中でも、
不確定な収入を早くなんとかしようとしている人もいますし、
なんとかしようとしない人もいます。
すでに長年事業をしていて十分うまくいっている人の中にも、
今後はこのままではダメになるかもしれない、となんとかしようとしている人もいますし、
この業界はこういうものだから、となんとかしようとしない人もいます。
なので、
一律に「起業した人」「起業予定の人」と十把一絡げに言うことはできませんが、
本当のこの問題は、誰も自分のビジネスは収入が不確定だなんて受け入れる必要はないのに、自ら選択してその状況を作り出しているだけという気がします。
見積書を作るのに1日ウンウン唸って考える経験ってあるじゃないですか?
あれは「いくらお客さんに支払ってもらうか?」ということを考えているのですよね?
それと同じぐらい、
「いつ、どういうふうにして支払ってもらうか?」を考えることは重要だと思うのですが、
そこまで考える人は僕が見ている限りではぐっと少なくなるんですよね。
あなたはどうでしょうか?
利木貴志
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