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好きな人と、好きな時に、好きな場所で仕事をする

こんなプライスレスな環境、
一生懸命コツコツ頑張っていればいつかそのステージに到達できる

なんて思ってる人は、まさかいないと思いますが、
もし思っていたなら今すぐその考えを改めたほうがよいかもしれません。

ただ一生懸命やるだけで達成できることといえば、
百歩譲って売上をあげることぐらいなもので、

好きな人と、好きな時に、好きな場所で仕事ができる
という環境は、

「そうなるべく正しい手順(アプローチ)」

みたいなものがそもそもあるので、
それをまず腑に落として、腑に落ちたなら意識して仕組みにいく必要があります。

その手順(アプローチ)とは、
世間一般で思われている売上の上げ方とは、
相反するかもしれません。

例えば、
あなたは仕事をなんでもかんでも引き受けていませんか?

仕事を引き受けるかどうか決めるための
4つの基準を紹介します。

1.そのお客さんと仕事をしたいと思っているか?
  (本当のところ気になってるのは自分(自社)の売上のことではないのか?)

「ある程度の収入が確保できていれば」という条件付きですが、
給与所得者と比べて、自分で事業をやることの大きなメリットの一つは、
お客さんと仕事を選べることですよね。

僕がお客さんのことを信頼するとき(仕事をしたいと思う時)、
その人の背景にある人生ストーリーみたいなものに引かれるパターンが多く、

引かれることで生まれる純粋な熱量みたいなものが、
その人のために行う仕事の原動力になってたりしてます。

もちろん、そういった熱量がなかったとしても、
スモールビジネスの支援が得意ですし、好きなので、
なんの問題もなく対応できますが、

なんとなくでも心がざわざわする人の依頼は
もう大分引き受けていません。

最初の頃は引き受けてしまったことも何度かありましたが、
やはりうまくいかなかったです。

2.そのお客さんが期待しているものに対して、自分(自社)の商品は適切と感じるか?

誰だって駆け出しの頃は、来る仕事は断らないと思います。

思いますが、お客さんに得るものがないとわかっているのに、
もしくは自分よりずっとうまくできる人を知っているのに、
自分(自社)の商品を売るというのは、お客さんに対して不誠実なことで、

本当はお客さんの期待を超えるくらいのものを提供するほうが、
良いに決まっていますよね。

僕は開業したてのころ、しばらくお客さんは0で、
おかげで平成26年4月の売上は93,870円と、振り返ってこれが月間最低でしたが、
そんな状況でも顧問契約の依頼を断ったことは何回かあります。

ある程度おカネに困らなくなった今でも
断る理由は同じで、それは、

・お客さんの規模が大きすぎる
・お客さんの期待が専門分野すぎる
・お客さんの言ってることに共感できない

理由はこのいずれか、あるいは複数です。

3.そのお客さんと上手くやっていけそうか?やっていきたいと思っているか?

例えば僕の場合、
税理士変更を考えて相談に来るお客さんがいますが、

決算書を見せてもらうと、
「これはもったいない、100万円単位で損してるな」
と直感で思うことがあります。

ただその手術を成功させるためには
・社長にも手間や時間をかけてもらったり
・まとまったキャッシュを使ってもらったり
・今までのやり方・考え方は捨ててもらったり
する必要があるため、

少なからず社長にストレスが掛かります。

(余談ですが、税理士に丸投げで、キャッシュも使わず、
従来のやりかたの延長線上で、節税したい、キャッシュを残したいと思っても、
それは無理というもので、そんな魔法のようなものはないです)

時にはお互いイライラして空気が重くなることもありますが、
そこを乗り越えることができるかのポイントは、

信用できるキラリと光るものがあるか?

で、本当にごくわずかでもいいのでそれを感じられれば、
乗り越えられる可能性が高いです。

ですので、
この人とは上手く行かないかもしれないな、と感じたら、
報酬がいくら高かったとしてもその依頼は断わりましょう。

直感は大事で、
自分ならそのお客さんと上手くやれるなどとは思わないことです。

4.そのお客さんと一緒に成長できそうか?

例えば僕の場合、
そのお客さんの経営が首尾よく上手くいけば、
顧問報酬を上げてもらえますから、いいことです。

でも、そうでなくても、
自分にない視点というか、苦手なことを、
スピード感豊かに軽やかにやってのける様をみるのは
本人は当たり前にやってるだけなんでしょうが、
なんか嬉しいものです。

この4つの基準は、
特定少数のお客さんに対して、時間切り売りの商売をしている人には
特にあてはまるのですが、

そうでなくても、
読み替えてもらえれば、どのような業種・業態にもあてはまること、
と気づいてもらえると思います。

もっというと、お客さんだけでなく、
従業員や社外役員なんかにも当てはまります。

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以上のことは、結局、
お客さんを選ぶということです。

こんな選り好みをしていたら、
お客さんに怒られたり、傲慢と思われるのではないか、
お客さんがみんないなくなるのではないか、

ともしかしたら不安に思うかもしれません。

へっぴり腰で自信なさげに行動してたら
まあそれはそうかもしれませんね(笑)

でも、気分を害したり傲慢と思われたとしても、
良い関係を築けそうな相手だけを選択し、その他は断る
という決断力をブレずに持つことは、

「好きな人と、好きな時に、好きな場所で仕事をする」
という環境を作り出すにはとても重要で、

それに実際は、自信を持って選り好みしていると、

お客さんはあなたのことを
「選り好みする最低な人」という感じではなく、
「仕事ができて信頼できそうな人」と感じるものなので、
そんなに不安にならなくても大丈夫ですよ。

これに対し、絶対にやってはいけない自滅のポジショニングは
「悪くはないけど良くもなさそう」と思われてしまうことです。

どうでしょう、そう思いませんか?

利木貴志